Syrup16g

 ネガティブな歌詞ばかりですが、メロディによって良い感じに歌詞を私の体にしみこませてくるバンドです。自分を上に上に上げてくれるようなものでは全然なく、自分と同じぐらい、いや、自分よりもものすごく下にいるような感じがするバンドです。「暴かれる」感じですね。
 「前を見て進め」なんてことはまったく言われなくて、底のドロドロしたようなもの、もしくは、渇いた、淡々とした虚しさを見せられて、私は「どうしようもないな。あぁ、でもとりあえず、何をどうやってもどうしようもないのなら、自分でいろいろやってもいいんじゃなかろうか」とかを考えたりするわけです。
 ものすごく速いペースでアルバムを出しているバンドなのですが、私が持っているのは「HELL SEE」と「Mouth To Mouse」の2枚です。
 「HELL SEE」の中では、「イエロウ」、「末期症状」、「Ex.人間」、そして「吐く血」という曲が好きです。こうやって少し曲名を並べただけでも、少し落ちたりしますが、曲を聴くと、それ以上に落ちたりします。私は、きれいな曲も良いし、好きなんですけど、どうしてもひねくれているので、きれいな曲に対して「どこか違うな、本当じゃないな」とかを感じてしまうので、落ちてしまうような曲を聴いてしまいます。いや、きれいでこう「上へ!元気に!」みたいな曲も好きなんですけどね。
 「Mouth To Mouse」では、「リアル」、「I・N・M」、「夢」、そして「ハミングバード」の4曲が好きです。やっぱり聴くと凹むんですけど、好きなんです。こちらから一方的に共感できるんです。
 みなさんも、落ちたいときがあるのかどうかはわかりませんが、もしあれば是非どうぞ。




 こう、自分の好きなものを振り返っていると、「作られたものにはもう満足はできない」、「嘘だらけの歌じゃ僕は救えなかった」、「誰かが本当のことを話さなきゃ始まらない」、とかっていうセカイイチというバンドの歌詞が思い出されて、胸に響きます。
 平凡な暮らしをしようじゃないか。