小谷美紗子

 今日も、ご本人のキャリアは10年近くで長いのに、自分の中では数ヶ月、しかもアルバム1枚だけの付き合いのものを紹介するという、個人的には手抜きをします。すいません。いや、でも、本当に素敵なアーティスト、すごい声なので。
adore
 アルバム「adore」です。
 もう、声と歌詞です。なんでしょうね?「歌」というよりも、「声」といった方が、自分の中ではしっくりきます。聴くだけで圧倒されるんですよ。内臓にきます。声に情念がこもっていて、じわじわと体温を押し上げられてしまいます。そして、歌詞にも良い言葉がたくさん散らばっていて、それが声との相乗効果で、やっぱり内臓にきます。体内にたまった精神的な何か(毎度毎度何かを言えなくてすいません)が、こう、搾り出されます。吐き出すハメになってしまうぐらいの、声の力にやられてしまいます。それは要するに、「歌が上手い」ということなんでしょうけど、「歌が上手い」という表現だと、何だか平べったいので、「声がすごい」と言いたくなります。声がすごいです、本当に。
 ということで、このアーティストも、某芸人さんの日記で影響を受けて購入したもので、最初に聴いてその声の力に衝撃を受けた1曲目(当然)「まだ赤い」(歌詞も非常に良いです)と、その続きの話となる2曲目「照れるような光」、そして、さらに声の使い方の幅の広さ、奥深さにやられてしまう6曲目「春遅し」が好きです。あぁ、もっと早く出会っていれば…。
 だから、欲しいものが多いといっているのにお金がないんですって。