ミヤビクエスト〜第46話

  • 第46話〜大ピンチ!〜

 
 
 「あれっ!?ポケットに入れておいた師匠がいないアル!!」


 「…いや!だからちっちゃくないから!ついてってないから!!
  あ、どこかで誰かがボケたような気がしたから思わず突っ込んでしまった…」
 雅たちを見送ったはずのまじこは、遠くでちゃおがボケたことに対して突っ込んだ。さすが!!



 「そんなことより、千ちゃん?やっぱり様子が変アル…」
 「本当!千ちゃんの顔に聖○魔Ⅱみたいなメイクが…!!
  あれはあれでいいかも…」
 「うのっぱさん、そんなこと言ってる場合じゃないですよ。
  このままじゃ僕ら、燃やされてしまいますよ!!」
 千を助ける覚悟できた雅たちだったが、それぞれが千の変わり様に驚き、たじろんでいる。千の顔はただでさえ白いのに、単なるメイクなのか悪魔に取り付かれた影響なのかはよくわからないが、さらに白くなっていた。


 「ほえ〜、やっぱりただ焼くのは面白くないわ。ここは、なんだか新しく身についた魔法で…
  魔物よ出でよっ!!えいっ」
 そういうと、突然どこからともなく多数のゴブリンが出現して、雅たちに襲い掛かってきた。
 「うわっ。たくさんのゴブリンだ、1、2、3、…なんてことだ!41匹もゴブリンがいるぞ!!
  …ん?何で40匹でも50匹でもなくて、41匹なんだ?」
 雅がそんなことを言っている間にも、ゴブリンたちは襲い掛かってきている。今回のゴブリンは、なんだか今までより、怖い。
 「そんなことは読者の想像に任せるアル!今はとにかくピンチアル!どうする、うのっぱ?」
 「うわ〜、たくさんゴブリンがよってきて、なんだかモッシュみたい!
  という事は、あの白い千ちゃんはデー○ン小暮閣下で…うわ〜!!」
 うのっぱがなんだか興奮している間にも、ゴブリンは襲い掛かってきている。
 「い、痛い痛いっ!ラケットだと全然ゴブリンの攻撃も防げないですよ!
  い、痛いっ!!なんだか、最近自分が強くなったと思うたびに服着るのも嫌になってきて、
  服でも防げないし…痛いっ!!雅さん、どうしましょう?」
 トシがそんな謎のカミングアウトしている間も、今回はなんだか強いゴブリンの攻撃を受けて、雅たちはみなダメージをくらっている。
 「さすがに、これだけ多いと手ごわいアル。今までのより明らかに強いし…
  あぁ、こんな時に師匠がいてくれたら…ナギナタとか、ツッコミとかで一網打尽なのに…」
 


 「いや、ツッコミでモンスターとか倒せないから!…あれ?」
 雅たちを見送ったまじこは遠くで誰かがボケたような気がして、また突っ込んでしまった。とりあえず、お茶をすすった。茶碗が大きく見えた。



 「うわ〜」
 「閣下〜」
 「アル〜」
 それぞれがそれぞれの悲鳴を上げながら、依然ゴブリンから攻撃を受けていた。それぞれテンションは違うものの、すでにかなりのダメージを負っている。
 自分、そして仲間たちの危機に、雅は必死に考えた。
 「トシたちを、千ちゃんを助けないと…。
  ここでやられたら、いしーちゃんを助けることもできない。
  ここは、オレが何とかしないと、仲間たちが…。
  このゴブリンたちは洗脳された千ちゃんが召還したものだから、千ちゃんを元に戻せば…、
  戻すためには、まじこさん曰く、どついてやれば…、
  よし!!ここは…」
 絶体絶命のピンチ、この状況を打破すべく、雅がとった行動とは…
 雅たちは、千はどうなるのか?
 次回へ続く!!