ミヤビクエスト
- 第13回〜黄泉がえり〜
「あれ…、雅さん、大丈夫ですか?」
「動かないアルね」
「ほえ、本当、燃やしたせいで髪の毛がちりちり…、っていうか、本当に動かないね」
雅は「話せばわか…うわぁ〜(泣)」の状態のまま倒れて、ピクリともしなかった。燃やされたせいで髪の毛はマジハンパないぐらいのアフロになっていた。
「どう、しましょう、か?」
「動かないなら叩いて直せば良いアル!えいっ!」
ちゃおはザオラルを唱えた!というか雅を思いっきりひっぱたいた!
雅はそれなりのHPで生き返った!…はずだが、ひっぱたかれたので瀕死だった!
「おはようございます」
「お、おはよう、って、誰?」
「どうも、記憶どろ…、って何を寝ぼけたことを言ってるんですか、雅さん」
「あ、いや、なんか、変な夢を見てて…」
「どんな夢アル?」
「それが、自分が白い服を着てて、1000人ぐらいの人の前にいるんだよ。それで、自分の前 にマイクがあるのに、話すことが全然出てこない、っていう夢なんだよ。本当に、なんか死に たくなるような夢だったよ。…あれ?周りが燃えてる…」
「それは大変だったアルね」
何だか記憶がないらしいので、3人はそのままにしておこうと思った。死にそう、ではすんでいなかったことも言わないようにした。
「あれ、なんか、白い紙が飛んでますよ、なんでしょう?雅さん」
「さぁ?なんだろうね。サイズ的には手紙っぽいけど…まぁ、気にしなくていいんじゃないか な。」
ちりちりアフロの男は、結構前からの記憶がなくなっているようだった。ま、3人は気にしないことにした。世の中、忘れたいことはいろいろとあるのだと思い、そっとしておいてやった。雅は「両親への手紙」を失った…。
手紙がどこかへ飛んで行くのと同じタイミングで、逃げていたポールたちがおそるおそる帰ってきた。それまでずっとトシの頭にいたポール(通称はぐれポール)が仲間のところに駆け寄っていった。そのとき…
…あれ?ポールたちの様子が変だぞ?
100や200ではきかないぐらいの数のポールたちが次々とくっついていき…
次回に続く!手紙は?ポールは?激動の次回に乞うご期待!
…雅はまだ自分の髪の毛が積み上げたものぶっ壊すぐらいにアフロなことにまだ気づいていない。