ふと思う〜2月12日

 どこにでも非日常は転がっている。


 走っている自動車は凶器になるし、
 ラジオから流れてきた話が人の人生を変え、
 テレビは自分の足では届かない世界に連れて行く。


 そのメロディは無意識に体を動かし、それまでの記憶を飛ばす。
 思いがけず放った一言で相手の数日を犠牲にする。


 どこまでが日常で、どこまでが非日常だろう。
 何が、どれが普通だろう。


 どれも普通じゃない、どれも非日常だと感じることができれば、
 世の中すべてが面白くなる。


 誰かと話していることだって普通ではないし、
 違う人間がひとつの歌を歌っていることなんて、
 すさまじい狂気に満ちている。
 嫌いなヤツを突っぱねるのは普通、
 そんなところでも「あぁ、嫌いなヤツもいるんだ」って思うのがまず面白く、
 そこで普通に接することがまた面白い。


 …まだ「あぁ、自分が息をしていることすら面白い」
  とか思えるまでには至っていないけど、そこまで行けたらいいなぁ、と。



 パッと見の変なものとか、おかしなことで笑うのは簡単だから、
 そこら辺にフツーに転がっている、普段人が気づかないものを
 笑っていけたら、いいなぁ。