ミヤビクエスト〜第49話

  • 第49話〜海

 
 「で、雅さん。このあとどうします?…しゃらぽわ」
 「うん、千ちゃんも元通りになったのはいいけど、
  結局いしーちゃんへの手がかりはないままだし…ん?」
 「どうしたんですか、雅さん…しゃらぽわ」
 「トシ…何か変アルよ」
 「え?そうですか?…しゃらぽわ」
 「ほえ、トシだけはまともだと思ってたのに…」
 「いやぁ、僕はいつもまともですよ〜。…みしぇるうぃー」
 「ほら、語尾になんか“しゃらぽわ”って…ん?」
 「そんなよくわからないこと事、僕が言うわけないじゃないですか!…あねはあねは」
 「あぁ、トシがまともじゃないと、この物語が倒壊する恐れありだわ…」
 トシが上半身裸になってしまってから、なんだか語尾におかしいものがついて、ツッコミであるはずの存在がツッコミでなくなったため、雅たちは困惑していた。
 「あぁ、どうしよう…」
 「ふぁんでんほーへんばんとっ!!あぁ、さすがに寒い上半身裸だと寒いなぁ…
  何か着よう…ことおうしゅうはぶるがりあじん」
 どうやら、「ふぁんでんほーへんばんとっ!」というのは、トシのくしゃみだったようだ。
 そうこうしているうちに、トシは上着を着た。すると…
 「よしっ!これであったかいぞ。…で、本当にどうしましょう?雅さん。」
 「あ、トシがまともになった!!」
 「何言ってるんですか雅さん。僕はいつもまともですよ。」
 「本当アル!トシが「しゃらぽわ」やら「初代格さん」やら言わなくなったアル!!」
 「ちゃおさん、なんですか、それ?
  特に後ろの方は、きっとワイドショーとか見てないとわからなさそうですし…」
 「ほえ、ちゃんとツッコミの人が戻ってよかった〜」
 「本当、一時はボーカルの失踪した時のマリスミゼルぐらい不安だったけど、
  トシが元に戻って、本当によかったわ〜」
 「みなさん、何言ってるんですか。とにかく、さっさと行きますよ!」
 上半身裸でなくなったトシは、以前のキャラに戻った!雅たちは、トシの隠れた才能(?)を発見した!!雅たちは、できればずっと隠れたままにしておきたいと思った!!!



 …と、よくわからないことをしながら雅たちは馬車のもっちーに乗りながら、トシがもっちーのもみあげを持ちながら進んでいると…
 「みなさん!!海です!海が見えますよ!!
  あ、しかも、人がいますし、船もあります!!」
 「もしかしたら、いしーちゃんは海を渡ってしまったかもしれないな…
  とにかく、その海にいるらしい人に話を聞いてみるか」
 「あぁ、なんか、馬車手に入れて、船、って、RPGっぽい展開ですね!」
 「うのっぱ、それはぶっちゃけ過ぎアル…」
 「ほえ〜、とにかく、海の方に行きましょう!」
 


 海辺では何が起こるのか!雅たちは海を渡るのか!
 海にたたずむ人とはいったい誰なのか?
 次回に続く!!